在ラオス日本国大使館
大使館からのお知らせ(第16回海外邦人安全対策連絡協議会報告)
アルジェリアにおける邦人拘束事件の発生を受け,29日,当館において海外邦人安全対策連絡協議会を臨時に開催しましたので,右会議の内容につきご参考までにお知らせします。皆様の安全対策のためにご活用頂ければ幸甚です。
1.アルジェリアにおける邦人拘束事件について
大使館より,アルジェリアにおける邦人拘束事件について,次の通り説明しました。
(1)1月16日午後1時40分(現地時間午前5時40分)頃、アルジェリア南東部のイナメナス(大使館のある首都アルジェから1,100kmの地点)において、石油プラントが武装集団に襲撃され、日揮邦人関係者17人を含む外国人多数(英、米等)が拘束され人質となった。
(2)17日夜(現地時間昼)及び19日午前(現地時間18日夜)、アルジェリア軍は武装集団に対して、軍事行動を行った。
(3)21日、イナメナス滞在中の城内外務大臣政務官一行が、現地の病院において日本人とされる7人の方のご遺体と対面し、日揮の関係者とともに確認作業を行った結果、ご遺体は同社の日本人社員であることが判明した。
(4)23日午後(現地時間午前)頃、安倍総理からブーテフリカ・アルジェリア大統領宛の親書を託された鈴木総理特使(外務副大臣)が搭乗する政府専用機がアルジェリアに到着した。一行は、情報収集や無事が確認された7人の方の支援と死亡が確認された方のご遺体の帰国支援等に当たった。
(5)23日、アルジェにおいて、政府関係者が日揮の関係者とともに安否確認作業を進めた結果、新たに2人の同社の日本人社員のご遺体を確認した。
(6)24日午後(現地時間午前)、政府専用機が、無事が確認された7人及び既に死亡が確認されていた9人の方のご遺体を乗せて、アルジェを出発し、25日午前(現地時間24日午後)頃、羽田に到着した。
(7)24日夜(現地時間24日午前)、アルジェにおいて、政府関係者が日揮の関係者とともに安否確認作業を進めた結果、新たに1人の邦人の方のご遺体を確認した。これにより、日本人社員すべての安否確認が終了し、計10人の方の死亡が確認された。新たに確認された1人のご遺体についても、26日午後、民間機で成田空港に到着した。2.ラオスにおけるテロ情勢
大使館がまとめた最新のラオスにおけるテロ情勢は次の通りです。
(1)概況
現在までのところ,ラオス国内において,いわゆる国際テロ組織や同組織に影響・教育を受けたテロリストによるテロの発生は報告されていない。
(2)資金源としてのラオス
タイ・ミャンマー等近隣諸国での薬物取締が強化された影響で,ラオス北部のゴールデントライアングルからタイ→マレーシアの他ラオス等東南アジアにおける複数のルートを経由して,東南アジアや中東のイスラム系武装勢力に流入し資金源として活用されているとの指摘がある。
ラオスの治安当局は,これら薬物とイスラム系武装勢力との関係を否定している。
(3)反政府勢力情勢
シェンクワン県及びその周辺地域(旧サイソンブン特別区)において,少数民族で構成される反政府勢力が活動しており,政府軍と激しく衝突を繰り返している。○ 平成24年12月12日午後3時ころ,シェンクワン県パーサイ郡ソップシアム村-ポーン村の県道(パーサイ郡の中心地から7~8kmの地点,ジャール平原サイト3近辺)において銃撃事件が発生し,襲撃を受けた一般車両に乗車していた3名のうち1名が肺等に銃撃を受け収容先の病院で死亡した。
○ 平成24年11月8日,シェンクワン県パーサイ郡からビエンチャン県サイソンブン郡へ向かって約20kmの地点の森の中で,政府軍と反政府勢力との間で銃撃戦が行われ,政府軍1名が死亡した。3.在留届及び大使館からのお知らせメールへの登録の徹底
(1)在留届の提出
旅券法によって、外国に3ヶ月以上滞在する方は、その地域を管轄する在外公館に「在留届」を提出することが義務づけられております。また、「在留届」を提出した後、転居等によって、「在留届」の記載事項に変更がある場合は「変更届」を、転出や帰国をした場合は「帰国・転出届」を提出して頂く必要があります。
これらの届出がなされていないと、在外公館では、在留邦人の実態を把握できないだけでなく、大規模災害等の緊急事態発生時等に在留邦人の方々と連絡が取れなかったり、既に帰国や転出されている方の安否確認に時間を取られ、実際に滞在している方の安否確認が遅れてしまう可能性があります。特に,ラオスに赴任後,短期滞在用のアパート等に滞在中に「在留届」を提出し,その後,転居したものの,「転居届」が提出されないケースや,当地でお子様を出産されたにもかかわらず,「変更届」(家族の追加)が提出されないケースが散見されます。
つきましては、在留邦人の皆様におかれては、在留届を提出済みかご確認頂くと共に、既に在留届をご提出済みの場合は、記載事項に変更がないかご確認願います。
なお、「在留届」、「変更届」、及び「帰国・転出届」は、当館窓口の他、大使館ホームページを通じて提出することができます。(2)大使館からのお知らせメール配信サービス
大使館では、在留届を提出して頂いた方に対して、安全・治安情報、新型インフルエンザ等の感染症情報、大規模事件や自然災害の発生等、ラオスで生活するにあたり重要と思われる情報を「大使館からのお知らせメール」として日本語で配信しております。
また,当地において,緊急事態が発生した場合,この「大使館からのお知らせメール」を通じて在留邦人の皆様の安否・所在を確認することもあります。
同メーリングリストには、在留届に記載されているEメール・アドレスのみが自動的に登録されることになっておりますが、在留届に記載されていないEメール・アドレスも大使館ホームページを通じて登録することができます。ご自宅と職場、それにご家族のEメール・アドレス等、一世帯で複数のEメール・アドレスを登録することが可能ですので、まだ登録を済ませていない方は,是非登録願います。
なお、ラオスで生活していると、隣国タイを経由して海外に渡航したり、タイに物資を調達することが多いと思います。在タイ日本国大使館でも、安全情報をはじめとする各種生活情報を随時Eメールで配信しており、タイ在住者でなくても登録することができますので、同メールマガジンにご登録いただくこととお勧めします。
(在タイ日本国大使館メーリング・マガジン登録先)
http://www.th.emb-japan.go.jp/jp/news/mz.htm(3)安全対策のための資料について
当館では在留邦人の皆様が当地で安全に暮らして頂くことを目的として、各種資料を作成しております。いずれも大使館ホームページからダウンロード可能ですので、これら資料を一読いただくことをお勧めします。
・安全対策マニュアル
・安全対策基礎データ
・テロ概要