岸野 博行 特命全権大使

 10月29日に新大使として着任した岸野です。よろしくお願いします。
 私は、11月7日、チュンマリー国家主席に信任状を奉呈し、正式に大使として活動を開始しました。美しい自然、多様性に富む文化、ホスピタリティ溢れる国民、そのラオスに日本国大使として在勤できることを大変光栄に思っています。横田前大使、諸先輩方、ラオス側関係者によってこれまで営々と築き上げられてきた成果の上に立って、更に積み上げを図り、日ラオス関係をより一層強化していきたいと考えています。
 日本とラオスの間には、長年に亘る友好関係が培われています。これまでに接したラオスの人たちからは、例外なく日本に対する好意が感じられました。人と人の交流も、首脳から市民に至るまで、あらゆるレベルで活発に行われており、当国を訪問する日本人観光客も増加傾向にあります。着任直後、「第2回ジャパン・フェスティバル」が当地で開催されましたが、約9,000名が参加し、文化・経済など様々な分野で人と人との交流が深まりました。準備に携わった関係者の皆様に、改めて感謝申し上げます。
 この中で、昨今特に注目されるのが、日本企業関係者の当地来訪が相次いでいることです。この一ヶ月をとってみても、10件の日本企業ミッションがビエンチャンを来訪し、私を始めとして当館関係者と意見交換を行っています。これは、日本企業のラオスに対する関心が大きく高まってきていることの表れだと考えています。当国に進出する日本企業の数もこの一年間で1.5倍に増加し、約100社に至っています。私は、この流れをしっかり後押ししていきたいと考えています。12月6日には、年一回開催される官民合同対話が予定されています。この様な場を通じて、日本企業関係者の要望を踏まえ、且つラオス政府の協力を得つつ、ビジネス環境の更なる改善に向け努めて行く所存です。JICAラオス事務所や今後開設予定のJETROビエンチャン事務所とも協力して行きたいと思います。
 この様な状況の中で、11月17日、安倍総理が初めて当国を公式訪問されました。昨年11月の野田総理の訪問以来、二年連続の総理来訪です。また、2000年以降、四度目の現職総理の来訪でもあります。滞在自体6時間弱と短いものでありましたが、ラオス側の歓待を受け、大変充実した日程となりました。安倍総理は、トンシン首相と首脳会談を行い、二国間関係を総覧すると共に、地域・国際情勢についても意見交換を行い、また、チュンマリー国家主席とも会談されました。二国間関係に関する協議は、中身の濃いものであり、ODA分野では、安倍総理が、ビエンチャン国際空港ターミナル拡張計画や貧困削減支援計画に対し、総額95億円の円借款供与の意図表明を行い、トンシン首相より謝意が表明されました。JETROビエンチャン事務所の開設については、双方から歓迎の意が表明されました。今後5年間で約1500名のラオス人青年を日本に招聘する交流計画も表明されました。これらの成果は「日本・ラオス共同声明」として発表されています。あらゆる分野での関係強化を目指した今回の安倍総理訪問は、両国間の「包括的パートナーシップ」を更に強化する飛躍台になったと思います。
 この後、12月中旬には、日ASEAN首脳会議や二国間首脳会談に出席するため、トンシン首相の訪日が予定されています。この流れが更に加速化されるものと期待されます。
 ところで、2015年は、日本とラオスの外交関係樹立60周年に当たります。これを両国民あげて盛大に祝うことが出来るよう、早い段階で準備委員会を立ち上げ、準備を進めて行きたい、と考えています。草の根レベルの相互理解と交流こそ、包括的パートナーシップを推進するための礎であるので、是非ともここを強化して行く必要があると思います。これには、ラオス国日本人会、ビエンチャン日本人商工会議所、ラオスに進出する日本企業やラオスで活動する日系NGO、ラオス元日本留学生会等の団体、個人のご支援と協力が必要となります。皆様方におかれては、是非力をお貸し頂きたく、宜しくお願い申し上げます。
 最後に、2014年が皆様にとって平和で実り多き年となることを祈念しています。

2013年12月05日

駐ラオス日本国特命全権大使
岸野 博行